ガツンとゆるい所感

機械工であり、二児の父であり、世界20カ国で遊んだり仕事した旅人がお送りする、仕事や生活での気づきや学び。毎朝7:30に更新していき、1000件を目標に記述を残します。

0207_隣町まで牛乳を買いに

海外単身赴任生活は、とても充実している。

が、しかし、妻と2人の可愛い我が子と離れて

1人優雅に暮らすのは時として絶望的に寂しい。

 

何せ妻は家事と子育てで忙しいこともあり

こちらが連絡をした時に疲れ果てていることも

あったり、また自分の約束の前の限られた

時間にビデオ通話をしていると、娘が

大きな失敗をして妻が怒り始めたり

(一歳未満の息子が飲み込みそうな小さな

おもちゃを床に落としたままにしたなど)

一緒にいれば何となく立ち振る舞うことができても

 

ビデオ通話で悲しいかな天井だけ映っている

状態で黙って娘が叱られるのを視聴する時などは

ただ無力で、胸をかきむしりたい気分になる。

 

独身が良いか結婚生活が良いかという

考えを私は幸か不幸か、結婚してから6年間、

ずっと思考を巡らせることができている。

無論、独身は辛いという観点からの意見が

大半を占めるが、結婚生活の中で時には

お互いがお互いの持ち場で自由に過ごし

リフレッシュすることも大切だと感じている。

 

妻が帰省したいという時は、一緒の生活が

疲れるからではなく、地元九州で友達と約束を

したり、毎年行きたいセールがあるなど

具体的にかなり前から立てた予定の元に

私に相談してくれるため、私は喜んで承諾し

またそれにかかる移動費や交際費は家計から

惜しみなく拠出することにしている。

 

そして私は家族をおいて国内外の出張要請に

応じてあちこちに仕事で行くことができる。

 

頻繁に妻が帰省したり自身が出張に行ったりで

家族がみんな集まることがむしろ限定的な

家庭を持ち続けている。

 

とはいえ、今までも最長で2ヶ月だった家族の

空白の時間は、現在2ヶ月という時間軸だけでなく

日本とマレーシアという物理的な距離も加わり

いよいよ遠くに離れ寂しい気持ちになる。

 

そんな私が寂しさをうまく紛らわせたい時に

有効だと感じていることは、ドライブだ。

車の運転が好きなことと、道を覚えることや

頭の中の地図を広げていくことが好きなので

ドライブを目的に外出することができる。

 

マレーシアは渋滞の多い国として認知されているが

朝と夕方の通勤時間をはずした早朝や夜21時以降

などは逆に道の広さと交通量が全然合っていない、

つまりガラガラの道を行くことができる。

 

中国の都市部ほどではないが、それなりに

頑張って繁栄を表したいのであろう、

寺社や高層ビルのライトアップ、また大型の

ローリーや、中型バイクに2ケツをするカップ

など様々な行き交う人や景色を楽しみながら

音楽やラジオを聴き、そして自分の目標に

対しての取組や今後したいことなど

自分に向き合う独特な空間が車の中にある。

 

ベッドで横になってスマホを見る時間の

未来に対する有意義さを1とすると、

(私にとって)ドライブは5に値する。

 

ただ、ドライブには目的が要るのだ。

行った先にあればいいなという願いがあれば

それに見合った時間をかけてドライブができる。

 

あるか分からないが絶対必要なものでなく

多分あるだろうが特別必要でないものを求める

ことにしている。行きも帰りも目的地で

何をすべきか(すべきだったのか)ということを

考えたくはないからである。

 

と言うわけで、牛乳を買おう。と思いつき

私は会社から貸与されているプロトンに乗り

夜のハイウェイを南に向けて走った。

 

その頃妻は1日の仕事を終え、疲れたので

寝ますと私にテキストで連絡をくれていた。

 

心からいつもありがとうと思いつつも、

車の運転に集中し、夜のドライブは続いた。

 

目的地の寂れたショッピングモールを歩き、

牛乳売っているけど、明日スーパーで買おう。

 

そう決めてTealiveのタピオカ入りミルクティを

飲みながら、来た高速道路を同じように

"ルシュカの映画を学ばナイト"を拝聴しつつ

自分と家族の語学運用の未来について想像を

巡らしながら帰宅した。良い時間だった。

 

妻はいつも不満を言うことなく、疲れたと

事実は伝えてくれるが、私や子ども達を責めたり

せず、休めるだけ休んで無理をせず毎日を

過ごしてくれている。ただきっと、

私の知らないところでたくさんの苦労を

しているのだ。私が夜に自由にドライブをし

バブルティーを飲みながら空想している間ですら。

 

子ども達と合流したらきちんと躾をして

妻と2人の時間を持ちアジアを堪能したい。

そのために私は昼間に働き、夜に空想するのだ。