DAZAIFICの、ガツンとゆるい所感

機械工であり、二児の父であり、世界20カ国で遊んだり仕事した旅人がお送りする、仕事や生活での気づきや学び。毎朝7:30に更新していき、1000件を目標に記述を残します。

0160_タイ人VSマレー人

日本人と韓国人の関係性は、

オーストラリアとニュージーランドに似てる

ということをオーストラリア人に聞いたことが

ある。遠く離れた地の人から見ると

見た目はそこまで大きく違わず、また

文化的にも世界的に見ると近しい。

しかしながらスポーツなどでは良きライバル

としての隣国であるという捉え方の話だった。

 

日本で隣国というともちろん韓国だと

思い浮かぶのだが、私はマレーシアに住んでいて

マレーシアの隣国はインドネシアでもタイでも

あるところが面白いと感じている。

 

インドネシアへは行ったことがなく、また

今現在はタイ出張の12日目であるので、

今回はガツンとゆるいタイマレーシア比較。

 

タイは仏教の国で、マレーシアはイスラム

の国である。宗教的にまず似ていない。

 

タイではビールやウイスキーが嗜まれるが、

マレーシアは中華系インド系などのぞき

人口の65パーセントが宗教上禁酒されている。

 

豚を絶対食べないマレー系イスラム教徒に対し

仏教徒のタイ人は基本的になんでも食べる。

 

日本人から見て親しみやすいのはタイだと思う。

何か宗教上の厳格な規律に沿って生きている

という意識がイスラム教よりも薄いからだ。

 

しかし、ビジネスにおいてはどうだろうか。

もちろん職業分野によるところだろうが

私はエンジニアなのでその観点から見れば、

タイ人の方がまだ不確実性の回避度合が低い。

そんな風に私はこの12日間の旅で感じたのだ。

 

タイでも多くの一流の技術を持った人に会う。

しかし、壊れたら自力で何とかするよという

タイプの人が多い。マレーシアはどちらかと

いえば壊れることは禁止されているという

心理的バイアスがかかり、人としてはゆるくても

決められたことを守るという行動をとりがちだ。

 

タイは何となく、困ったら互いに助け合う

という日本的な優しさがかえって"規律を守り

秩序を乱さない"という信念と逆行している。

 

実際はまだ50人か100人かそれくらいの人間の

行動しか見ておらず、タイ人に関しては通訳

抜きにコミュニケーションが取れないので

マレーシアひいきになっているのだろうが

エンジニア精神でいえばマレーシアに軍配が

上がるのが私の現時点での所感だ。

 

ただし、タイ人にはマレーシア人よりも

優れた要素がある。小技が効くのだ。

マレーシアにの客先にも同じ機械があるのだが、

ちょっとした改造に拘りを感じるのはタイだ。

 

原付で例えるとイメージしやすいと思う。

マレーシアで原付をいじくりたおして

電飾や装備品をあれこれつけているのは

そう多く見かけない。みんな与えられたものを

標準的に使うのがマレーシアの心持ちだ。

 

ところがタイはというと、ミラーやら

ハンドルやら、「変えなくても動作するよ」

と言いたくなるようなマイナーチェンジ

を好むように見える。

 

その心意気が使って頂いている製品にも

生きていた。具体例を一つあげるとすると

搬送コンベア上で、搬送される対象物の

整列異常を検知するリミットスイッチがあり

リミットが効くと機械停止する部分がある。

 

ある客先ではこのリミットスイッチの

手前に数センチのバネを装着し、

ちょっとした整列異常ならバネが整列を

矯正してくれて、リミットスイッチがONする

(動作が停止する)ことを防いでいるのだ。

なかなかスマートなアイデアだった。

 

これをやってのけたのはまさにタイらしい

原付に乗った細身のおじさんだったのだ。

クリエイティブさはタイに軍配が上がった。

 

国が違うとものづくりの最大の成果も異なる。

日本のように短い時間で最大数の最高品質の…

というゴールをみんなで追いかける工業の

姿勢は東南アジアではまだそう強くない。

 

国民性だけがものづくりを育てるのではないが

日本人が販売したり技術指導したりするのに

成功のベースとなるのは、相手の国の独自性を

尊重した上で、日本的な上質さを楽しんで

頂こうとする気持ちだと私は考える。

 

どうあっても今の時点では日本がダントツに

洗練されたエンジニア精神を持っている。

という揺るぎない自負がある。慢心ではない。

それを保つための全ての苦労を楽しめるのだ。

 

まだまだ旅の経験も製造、保全の経験も浅いが

これからもっと上を目指したい気持ちがあるので

まずどの民族の人からもエンジニアとして

信頼されるよう、謙虚に。凡事徹底していこう。