DAZAIFICの、ガツンとゆるい所感

機械工であり、二児の父であり、世界20カ国で遊んだり仕事した旅人がお送りする、仕事や生活での気づきや学び。毎朝7:30に更新していき、1000件を目標に記述を残します。

0093_品質管理について

私の勤め先はものづくりをやっている。

ものづくりに携わる方なら誰しもが考えるのが

品質管理である。私のいうものづくりは

ここでは"工業製品を作る活動"を指している。

 

美術工芸品などの一点物や、空間デザイン、

農作物や畜産関連は少し毛色が異なる。

 

家電や衣服など。使うために存在する

"物"を一定の品質で開発・量産する活動の中で

品質にばらつきがないか観察し、対処する

ことが私が記事にする品質管理である。

 

「工業の目指すところは完全な没個性」

とは本当によく言ったもので、骨身にしみて

その美しさや難しさが、ものづくりに携わる

人間たちにとって心に響く言葉だろう。

 

つまり、ベテラン職人が作っても来日直後の

未経験の外国人が作っても、同じ品質で

出来るということが工業の使命だということ。

 

品質管理はもちろん、正しくできていない

作業や製品に対するフィードバックが主たる

仕事となりうるが、品質を向上させるための

事前の対策また品質管理の大切な役割である。

 

品質管理についての私の経験や考えは

ここでとやかく述べることをしないが、

自分の仕事に対する核になる分野の一つだ。

 

その品質管理と、現場が担うルール遵守に

ついて、私が昨今感じていることを記録する。

 

私の会社ではミリネジM3からM20までの

ボルトやリベットで締結された鉄やステンレス

の板金・切削等の加工部品を躯体とした

搬送コンベアや検査装置を開発生産しており、

製造工程では(体感)80%ほどは手で締める

ボルトで組立される機械が製品となる。

 

いわばネジを締めることが現場仕事の大部分

と言える容態である。ボルトからリベットへ

構成を改善する流れはあるものの、やはり

部品公差の個性がある中で組み付けで以って

同品質を保つことが多く、ネジの締め付け作業

はなくすことができない仕事の一つである。

 

このネジ締めに関して創業からずっと

問題にされてきたことがネジの締め忘れだ。

締め忘れると歪みを招いたり、最悪の場合

部品が外れ損害をもたらすことになる。

 

品質管理の観点から、ネジ締めを行なって

その箇所には、ペンで油性インクを塗布し

締め付けが完了していることを示すルールが

勤め先ではあり、これは絶対的拘束力を持つ。

 

この、ペンの塗布が忘れられることが、

ネジの締め付けを忘れる最大の要因であると

仮説を立てた上で、2年前からペンで締め付け

箇所にマーキングをすることを(従来よりも)

徹底する動きに変わってきた。作業員同士で

お互いの仕事(ネジの締め付け)を確認したり

出荷前に締め付け確認を行ったりで、

ネジ締め忘れを撲滅させようという

動きはまだまだ課題を残すものの、

重んじる雰囲気は円熟ムードにある。

 

締め忘れそのものが撲滅され、締め忘れを

悪とする風土が完全に浸透した時、最低限の

品質は保たれていると言えることができよう。

 

ものづくりに携わる人ならわかるはずだ。

一般のネジの締め付け忘れが、組織や顧客の

中で大問題になりえるということを。

 

例えていうならば、車のタイヤを交換して、

ネジが一本締め付けが緩かっただけで

人は命を落とすことがある。ということだ。

 

二つの側面からこの問題の解決を目指す必要が

あり、それは昔からずっと言われ続けてきた。

・締め付け忘れを防ぐ個人の意識改革

・自分以外の締め付け忘れに対処する仕組み

 

これらである。2018年は自動車メーカーの

スバルが品質に関して大きな落ち度のある問題

を社会に露呈させたことが記憶に新しい。

その後、品質管理部門と製造部門を分けて、

完成品検査の体制を強固にしたと報道されたが

何か問題が起きて体制を整えるのと、問題が

起きないように体制を整えるのは違う。

 

誰しもそれはわかるはずだが、自分の組織が

いかに品質管理(仕組みや人事において)を

研鑽し続けているかで自社の成長性は読める。

 

私は勤め先の品質管理体制に今のところ

満足しているが、成果に関してはまだまだ

社会全般に自慢できるものではないと感じる。

 

不良品による事故や組織の不徳の隠蔽などは

論外で、そのような組織はこれから潰れ行く

だろう。世論としてはその"社会の底"に

目が行きがちだが、自分を高めたいと思えば

完全に近い状態で品質管理を徹底している

組織から学び、パクれるだけパクることだ。

 

このブログでも具体的に共有できる内容は

これからもしていくことで、ものづくりに

悩める誰かに光を灯せるブログでありたい。