0137_最も感謝すべき先輩との日々
タイトルを何にしようか迷ったが
2019年4月17日の時点で、現在が
どんな日々かと聞かれたら、それである。
最も感謝すべき先輩との日々。
私は、くどいようだがマレーシア駐在員として
夢を叶え、その夢に内包される喜びは多い。
・過ごしやすいマレーシアで暮らせる
・子どもに国際感覚を養わせられる
・KULから世界を旅することができる
・実務面で責任が増えるが経験値が上がる
・語学の運用能力が家族まるごと上がる
・各民族の美味しい料理が身近に味わえる
など、日本で苦渋を飲んで苦労し続けた
人生の長い冬が明け、いきなり夏が来るように
夢のような環境の変化をこの春に迎えた。
私は転勤が決まる前の2年間で、40数名いる
部門内の先輩後輩とは異質の活動をしていた。
仕事の定量化・製品改善・海外出張などだ。
最初は仕事もろくにできんやつが偉そうに
仕事の提言するなと向い風が強かったが
いつのまにか周りが認めるようになった。
これらは自分の功績であることに違いない。
しかし、それが根本的になぜ可能だったかと
内省した結果は、ひとりの先輩の存在に至る。
私と違って、ものすごくそつがなく
偏見も焦りもなく、しかしながら好奇心と
思いやりを強く持ち続ける先輩が一人いる。
その先輩がマレーシア駐在という枠を作り
更には彼がその枠を譲り渡す相手として
私を選んで下さったのは、数年前まで可能性が
全くなかった私にとってさながら万有の主だ。
仕事をするうえで、また仕事だけでなく、
何か長く続けていきたい取り組みの中で、
絶対的と言える先輩の存在はあるのとないのとで
全く景色が変わってくる。無論、恩人の存在は
不可欠だ。恩人もまた導いてくれるのだ。
しかしながら先輩の教示は本当に実践的で
目の前の石で転ばないような配慮がある。
そんな先輩に自分もなりたいし、また
その先輩にとって有能な後輩でありたい。
序列の廃止や同一労働同一賃金などは
社会全体として美しいことに異論はない。
単に時間とお金を消費することに夢を見る
その層の人間には働き方改革は温室であろう。
しかし本気で夢を追いかけたいのであれば、
先を走っている憧れの先輩に出会い、必死に
背中を追い続ける気概が必須となってくる。
見つけ方や出会うまでの条件などない。
あれもこれも運が導いてくれるものだ。
私はたまたま運良くその出会いを得られた。
全くのゼロから理想像を作っていくことも
ある種のもてはやされる成功体験ではあるが
ゼロイチで目標とすべき人物像を作るより、
モデルとなる好きな、憧れの存在を抽出し
それに自分の色を加えて理想像にする方が
自分の頭の中で理想を形成するのはし易い。
今日も明日も、その先輩の背中を追い続け、
そう遠くない未来に先輩が真に認める一人前の
エンジニアとしてマレーシアで活躍したい。