ガツンとゆるい所感

機械工であり、二児の父であり、世界20カ国で遊んだり仕事した旅人がお送りする、仕事や生活での気づきや学び。毎朝7:30に更新していき、1000件を目標に記述を残します。

0299_緊急事態宣言を受けて

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私が住むマレーシアで、コロナウイルス

感染拡大対応が深刻になったのは、MCOと

呼ばれる活動制限令が発令された2020年3月18だ。

 

それから約20日後の3月7日に、安倍晋三首相から

緊急事態宣言が発表され、日本でもいよいよ

COVID19の感染者数増加は他人事ではない事態

へと恐ろしい発展を遂げている。

 

こんな時に大局観を持つために見るのは

政府行政からの正式な情報であり政策金融公庫や

帝国データバンクのホームページかもしれないが

まず、勤め先の情報が第一だろう。

 

私が記録するのは私が勤める機械メーカーの

緊急事態宣言を受けての対応録だ。

 

これを読んでいただく方がいらっしゃるならば

自身の勤め先、運営する組織と比べて欲しい。

 

・通勤について

 私の勤務する企業(出向元の)は京都府にある。

 緊急事態宣言の対象となる、大阪と兵庫から

 電車で通勤する方もいて、まずこの対象地の

 方は発令と同日から在宅勤務に変更された。

 

 しかし、工場勤務や所属長などの、勤務が必要

 という方は電車での通勤を禁じ、自動車勤務に

 変更してもらうという手法を取った。

 

 その際のガソリン代、駐車場代は会社持ちで

 各人が車で来ると周辺駐車場が満杯になる

 ために、住所地から乗合グループを作り、

 出勤と帰宅を数名単位で行ってもらえる

 ようになった。これは通勤時間が長引いたり

 渋滞を避けるために早朝に出たりすることが

 社員にとっては求められるものの、

 同じ乗合グループでコミュニケーションが

 取れるなどの意味もあるだろう。

 

・出張について

 国内外問わず5月6日までの出張は

 禁じられた。これは4月より前から段階的に

 そうなるだろうという処置を踏んでおり、

 (機械の緊急修理など)場合によっては国内の

 客先に行くことがある場合、エリアごとに

 二人組になり担当するという予備制度も

 設けられたため、4月7日には万全の状態で

 自宅待機できる社員が十分にいた。

 

 海外出張に関しては一旦、例外なく禁止された。

 お客さんの要望があった場合各国の代理店が

 対応することとされた。

 

・インフラについて

 会社のメールはGoogle、データも同様に

 GoogleドライブやChromeを利用しており、

 元から必要なデータは全て遠隔からアクセス

 可能だ。またサーバへはVPN経由でアクセス

 できる権限が(出張を伴うPC貸与された)社員に

 与えられており、遠隔勤務の条件はほぼ

 問題なく整っている。LINEグループや、

 Zoiperを利用したIP電話利用もインストール済みだ。

 

 会社からの朝礼や周知はメールや

 一部はYoutube配信をされている。

 これはもうずっと前からのことである。

 

 私から特に何も望まなくても会社側が

 整えてくれた、ありがたい環境下にある。

 

・その他

 中国で混乱が起きた時に、経済同友の私塾を

 通じてマスクを贈与していたが、今回日本側が

 混乱に陥っているということから中国から

 マスクが300枚、会社に届けられた。

 このマスクは社員が出張を余儀なくされた

 場合などに使用できますとして周知された。

 

ほかにも対策本部の設置と方針の共有や

体温の検温、消毒、自動販売機の補充停止措置

などが日々(分かりやすくシンプルに)共有される。

 

 

まずいことになる前に相当な時間をかけて

知恵をしぼって対策されていたことや、

供給業者や顧客、取引先との密な連携があり

業務日報からは「混乱が想定されるため」

という対処は見られるものの、

「対策が不十分で現状が混乱状態」と取れる

内容は(50人ほど読んだ上で)見受けられない

ということにまず驚く。

 

やはり日本人の不確実性回避の習性は

恐ろしく強いと東南アジアにいて再認識する。

 

メディアがいくら個人を煽っても、強い組織は

混乱に陥れられることなく前を向いているのだ。

 

私は遠いマレーシアで、完全な業務停止になり

家に子ども2人いることを理由に、ろくに

仕事をしていない。今日本で勤務していたら

どう会社に貢献できていただろうと空想し

また、マレーシアでもいつかは明ける制限令の

その後に、休んだ分まで活躍できるよう

しっかりと体調と精神を整えておきたい。