DAZAIFICの、ガツンとゆるい所感

機械工であり、二児の父であり、世界20カ国で遊んだり仕事した旅人がお送りする、仕事や生活での気づきや学び。毎朝7:30に更新していき、1000件を目標に記述を残します。

0221_お洒落なビストロと前歯

2019年4月にマレーシア単身赴任生活が

始まって、はや5ヶ月が経とうとしている。

 

仕事以外にとくにこれといった趣味はなく

続けてきたことといえば本当に仕事しかない。

 

強いて言うなら、髪を伸ばしていることだ。

こんな発信内容は情けないことなのだが。

 

伸ばそうとしたきっかけは、やったことない

ことで挑戦してみたいことの一つに、

髪を伸ばすことが昔からあったのだ。

 

髪を伸ばすなど、勝手にしなさいと。

多くの人は感じるだろうが、私の場合、

高校生まで遡って、髪を自由に伸ばしていい

空気にいたことは、今までなかったのである。

 

バイト先のレストランでも、部活でも、

営業職でも、髪がだらしなく伸びてくると

「髪伸びたね、そろそろ切れば?」という

恋人が言うならまだしも、バイト先の店長や

営業所の上司など。別にこちらもロン毛を

目指してますといえるほどの意思はないので

「そうですね、近いうちに切ります」と言い

律儀に短く切ってきた。

 

今は違う。マレーシアの空気は違うのだ。

日本の本社の場合、いつからかヒゲまでNG

となり、ヒゲがトレードマークの部長さんたちが

みんなヒゲがなくなってなんかこっちが

恥ずかしいよというような時期もあった。

 

ロン毛など、論ずる以前にNGなのだ。

初出式に鏡割りをし、終戦の日に黙祷をし、

結婚や出産は全社報告でお祝いしてもらえ、

子どもが小学生になった時に祝いで地球儀を

頂ける、強く美しい日本の文化を守る勤め先。

私はそんな勤め先が本当に大好きだ。

 

毎日日本国旗と社旗を掲揚する文化もある。

そんな日本国旗を、ロン毛の男性が掲揚するなど

明文化されたものではないが、NG甚だしい。

 

結局、今は暑い中自由に伸ばしている。

2ヶ月に一度、日本人の担当の方に約4000円の

理容費を支払って、短くせずに整えている。

馬鹿げた話だが、そんなことをこの5ヶ月してきた。

 

昨日、親友とビデオ通話をした際、

親友の旦那さんの中国人が私にこう言った。

髪が伸びているとマレーシア人のようです。

短い方が、かっこいいですよ!と。

 

なるほど、やはり伸ばすとダサいのか。

その日はたまたま、少し贅沢をしようかと

いつも行く小汚い屋台街ではなく、Q Bistro

というチェーン店に足を運んでいた。

 

お洒落な音楽が流れている外の席で、私は

親友とビデオ通話を楽しんでいたのである。

 

そうか髪が伸びるとマレーシア人のようで

イマイチなのか。私は髪が長いマレーシア人を

見るとカッコいいと思うのだけどなぁ、と。

 

ちょうどタンドリーチキンとナンを食べ終わり

そろそろ出ようかと思っていた頃だった。

突然、店主のような風格のある男性が

私にマレー語で何だかんだ言ってきたのである。

 

どうだった?おいしかった?デザートは?

のようなことを言っているようだが、

私が返答せず愛想笑いをするだけにもかかわらず

おきまりの「Are you japanese?」が来ない。

どうやらその店主は私を完全にマレーシア人

だと思い込んでいるのだろう。

 

よく分からないが仲間だと認識されたことは

私にとっては嬉しかったので、親指をぐっと

立て、「セダップ(美味いぜ)」と伝えた。

 

するとにっこり店主は笑顔になった。

そして、前歯が4本根こそぎなかった。

 

「このお洒落なBGMとアンマッチすぎる…」

と私は言いようのないもどかしさを持って

会計をして店を出たのである。

 

マレーシアに暮らしてマレーシア人に

間違えられるのは、適応力の現れだと思う。

しかしマレーシアにどっぷり浸かってしまうと

日本に帰った時に、「あの人日本人なの?」

と後ろ指をさされてしまうかもしれない。

 

日本古来から伝わる美しい文化が好きだ。

しかし今はまだ髪を伸ばし続けてみたい。

前歯はなくならないようちゃんと磨こう。