ガツンとゆるい所感

機械工であり、二児の父であり、世界20カ国で遊んだり仕事した旅人がお送りする、仕事や生活での気づきや学び。毎朝7:30に更新していき、1000件を目標に記述を残します。

0156_ほほえみの国、タイ

私はよく海外へ仕事や余暇で行く。

若い頃は海外に行くことが特別だった。

 

25歳で台湾旅行をして、ホームステイを

した時に丁度10月10日の国節祭が100周年で

知り合いのつてでビルの屋上でビールを飲みながら

台北101に"100"をかたどる花火が上がるのを見た。

その時に決意したのだ。ここで一旦変わろうと。

 

旅をし続ける生活をする人はカッコいいが

観光し続ける人は別に、カッコよくない。

世界を舞台に活躍する人はカッコいい。

と、(誰でも分かることだが)咀嚼した上で

後者でありたいと目標設定をしたのである。

 

そこから転職し、技術者になるための努力をし

すったもんだで今は技術者になれたのである。

 

そんな私の強みを紹介しよう。

これは世界で活躍したい誰かにとって

きっといいヒントになるはずだ。

 

私の強みは、建前上は技術力と英語力。

この2つは時間をかけて少しずつ積み重ねることで

あって、強みと自覚することじゃない。

 

強みというのは正確的に苦なくでき、

周りに必要とされる要素のことだと私は考える。

 

前置きがとことん長くなってしまったが、

笑顔こそ私の強みなのである。

 

知らない人が読むと私を客観視するのに

役立つことであろうが、私を知っている人が

見たら驚くであろう。あいつ、自分の強みを

笑顔だと思っているのか、恐ろしいな、と。

 

しかしこれは達観だ。笑顔でいることは難しい。

とくに心配する力や、(感情より物理で仕事する)

ドライな感性を求められるのが技術者の仕事だ。

 

いつ何時もマイペンライ(なんくるないさ)

と言いながらニコニコしていると務まらない

のが技術者の仕事なのである。

 

しかし、難しくても不可能でははない。

まずは笑顔で健康的に人に接することが

他のどんなエンジニアリングより効果がある。

 

海外で仕事をしていると、相手がどんな人か

その人に合わせて一人ひとり対応を変える

(上下関係を重視する、物理が分かる、金儲けが

したい、愛する家族がいる、不確実性に対する

心配度合いや日本人に対する想い等に応じて)。

それは神経がちぎれるほど気を配るのだ。

この人は中華系だからとかこの人は女性だから

などということだけで接し方は決められない。

 

技術者として問題として捉えることが問題でなく

技術者として問題のないことが問題視される

ことは相手によってまれに発生するのだ。

 

例えるならボタンの効きが悪いリモコンだ。

メカや電気がわからない人は、電池交換以上に

効きの悪さを解消する気力が発生しないので、

買い替えか、使いにくくてもそのまま使う

あるいはそのボタンなしに使う方法を編み出す

などということがあるだろう。

 

そこに何食わぬ顔でボタンを交換して、

ほら、直しましたよという技術者が突然

現れたとしよう。大半は、対価を払うか

対価を払いたくなくても感謝はする。

 

しかしその時の技術者の態度が良くなければ

リモコン直ったけど無愛想で怖かったとか

別にお金出して直さなくても困ってなかった

とかいう価値観の違いが表に出るのである。

 

理想は、リモコンのボタン効かないけど

自分で何ともできないから直してほしいという

頼る気持ちがあって、それに対して素早く適切に

朗らかに対応できる技術者が直してくれることだ。

 

その例を取って考えると、私が目指すのは

対価を得たいとか良い相手には良い仕事を

したいとかいうブレようのある目標でなく、

素早く適切に朗らかに対応できる技術者に

自分があり続けることだけである。

 

タイはほほえみを与えれば帰ってくるので

かなり居心地が良い。しかしながら

微笑みかけることをずっとしていこうという

自分の思い入れが強いだけであって、

"微笑み返してくれるタイが相性が良い"

というのとは少し違う。あくまで自分が

どうあるべきかという内省を繰り返すことで

外部環境に左右されずに善行を施せるのだ。

 

リモコン修理をにこやかに正確に対応できる

ということであれば、おそらく高校生でもできる。

そんな高校生時代があれば、それを続ければ

飛行機でも電車でも修理できるのだ。

 

私はエンジニアになることを志したのは

遅かったが、着実に経験と楽しみの幅を広げ、

技術力や英語力で自分の理想像に近づきつつ

いつでも微笑んでいられるようになりたい。