0244_病院での待ち時間
マレーシアの工場勤務では
毎週金曜日に2時間の昼休みがある。
これはイスラム教徒のためのお祈りの時間だ。
中華系・インド系・日本人たちはこの2時間
祈ることはなく、何をしても良い。
私はその時間を使って病院へやってきた。
そこで不意に起きた出来事を記録する。
昼の診察は13:00からだと聞いていたので
12:30に診察の受付をすべく、上司に許可を
もらって、(祈る人たちで)渋滞が始まる
12:00よりも前に職場を出発し、12:00過ぎに
病院へ到着した。保険適用に関する様式に
記入するなど受付を完了させ、Dr.を待ち始めた
のは12:10ごろだった。50分待つが仕方ない。
ところが、12:10に受付をしてもらった方が
13:00に私の名を呼び、私へ言ったのは、
「Dr.は14:30に来る」ということだった。
なぜ50分前に受付した時に言ってくれなかった
のだろうとやや不満に感じるも、別日で約束を
取っても同じような齟齬があることを見込み
再度上司へ許可を頂き、そのまま待つことに。
幸い、軽度の腰痛のために来たことで
緊急を要する症状ではなかった。
しかしそれにしても1時間半の待ち時間は
長すぎる。どうしようもなく長いのだ。
グランドフロアのスタバへ行ってもよし、
座って寝てもよしと言われたが、病院の敷地内は
広いので無駄にあちこちへ動く気はしない。
椅子に腰掛けても1時間半も寝られない。
そこで、機転をきかせて受付の女性に
「横になって寝られるところはありますか」
と聞いてみたのだ。添付の写真は、その後に
用意してくれたベッドだ。空いている診察室が
あったのでここで寝ていいよと言ってくれた。
そこで私は14:30が来るまで、じっくり寝た。
思いがけない昼寝の時間は薬よりも良い。
その後は診察や薬の処方などが滞りなく
行われたが、それでも全て終わったのは15:30。
診察を相談した際に上司に
「それなら午後休暇を取りますか」と
言われ、診察だけだから要らないと言った
自分は浅はかだった。ここは日本ではない。
受けた医療やサービス全体にはとても
満足しているが、やはり時間の流れはゆるい。
日本の電車が遅れないことをマレーシアの
人間たちはとても不可思議に思うようだが
全ての要素が時間通り働き、"1秒の遅れもない"
というプレッシャーの中で客も担い手も
生きている日本人だからなし得るのが
あの電車やバスの時刻表通りの運行なのだろう。
同僚たちへ14:30には戻るよと伝えて、
実際は16:30だったのは苦い思い出になったが
アジアを知り、日本を知る。という意味で良い
機会になった。時間読みの際、東南アジアでは
半日ほどプラスで考えるのが良い。