0135_ 平成最後の関西空港利用手引き③
関西出身マレーシア駐在の33歳機械工
DAZAIFICが惜し気もなく公開する関空の
正しい使い方の記録、第三弾。
旅を愛する私が、初めて自転車に乗った
頃に悟ったことを、ここに記録する。
遠くへ行ったとしても、来た道を帰れば
何も怖いことはない。である。
どこまで行けるか自転車をこぎ続けたあの
5歳か6歳の夏の夕暮れ時。
自宅マンションから離れた牛牧場を越えて
ここは一体どこなんだろうと思った時
来た道を帰れば大丈夫だと気づいたことは
私がどこまで旅をしても無事に帰り着ける
原体験となっている。
さて、それを踏まえての第三弾。
第二弾ではメインとなる、チェックインから
イミグレまでの激動の1時間を記録したが
イミグレを過ぎて自分に言い聞かせたいのは
ここまで来られたので、あとは楽しもう、だ。
ここから長い旅が始まるが、来たように帰れば
怖いものはない。そう考えれば遠くてタフな
出張もきっと乗り切れる。
特に海外出張となると楽しいだけの旅じゃない。
一緒に仕事をする人はどんな人か、
ホテルは居心地がいいか、Wi-Fiはあるか
気を揉んでも仕方ないが出国前はそんな
気分になっても仕方ない。
工夫次第ではあるが、会う人を喜ばせる努力を
自分の仕事ぶりでもいいし、それも不確かなら
せめてお土産の一つでも気を遣えば良い。
次は土産(免税品)の買い足しや、フライト前の
休息、水分補給についての配慮、
両替に対する考え方など記録したい。
★1 免税品の購入
私がこの文章を読んでファンになって頂きたい
層は、海外での活躍を期待された若い技術者
である。前にも書いたが旅する自由人達ではない。
そう、平成が終わるこのご時世、技術者に
とって鉄板の土産は、甘いものよりもタバコだ。
平成の次の令和となった近未来には電子タバコが
主流となったりもしくは喫煙者という人種が
いなくなる日もあるかもしれないが、
平成の世には、世界中に喫煙者がいる。
タバコ、免税で安いんで買っていきますよ、
銘柄何が良いですか?というコミュニケーション
これは鉄板である。
「こっちのを吸ってるからいいよ気持ちだけ」
「それならXXを頼む、金は返すから」など
これから共に仕事をする技術者との
気遣いを最も言葉を選ばずにできるのだ。
私は煙を浴びると腹わたが煮えくり返るほどの
嫌煙家で、タバコを吸う人の気持ちなど
配慮する気は全くないが、それよりも
相手を喜ばせたい気持ちは何にも勝るのだ。
タバコを吸わない人には残念ながら
甘いものやお茶などの嗜好品となる。
余談だが、マレーシアなどのイスラム教が
多数いる国にお土産を買う場合、ハラルは
とても大切な認識だ。どんなに良いものを
渡してもハラル認証がなければ原則
イスラム教の方は喜んで食べることはない。
今のところ私がハラルで受けが良いと
感じているのはきびだんごだ。これなら
関西空港2Fか3Fの土産物屋(手荷物検査前)
で購入することができる。
大人数へ渡したいなら事前に購入しておく
ことが理想だ。※賞味期限は10日と考えよう
さて、関西空港の利用手引きである。
タバコの購入に関しては、量にもよるが
クーポンでほんの5%ほどでも割引がある。
これからの滞在、そのクーポン分の数百円で
得られる喜びもあると信じれば利用を推奨する。
私はいつも忘れるので何も言えないが。
気にかけるのはレジの列である。
意外にここで数分のロスが生まれる。
レジは、クレジットカード対応専用列が2機
クレジットカード現金対応が8機ある。
クレジットカード対応列の4倍だ。
どちらに並べば早いかは列の長さを見て
4倍違って初めて同じとなる。従って
クレジットカード現金対応を選ぶのだ。
土産が買えたらあとはゲートまで進もう。
両替をここで済ますのはありだが、私は
両替に関しての自分のルールとしては、
「現地空港から滞在先までタクシー移動で
往復できる金額プラス少しだけ」を
現地空港で持っていれば両替はしない。
現地に着いてからショッピングモールや
街中でする方がレートが良いことが多いのだ。
クーポンはいつもこだわらない割に、
現金の換金にはどうも損したくないバイアスが
発生してしまう。もちろんこれは私の個性だ。
みんながそうすべきだとは考えていない。
さて、土産を買ってゲートまで来れた。
★2 水分補給
関空には、ゲート前エリアに数台の
給水機がある。白湯も水もどちらもだ。
私はここでおもむろにサーモスの水筒を
取り出して、水を入れておくのだ。
飛行機の中で、とりわけフライトが長ければ
水が飲みたい時にちょうどスタッフが来ることは
奇跡に近い。加えて、私は座席をいつも
窓際に取る(良い縁があるよう原則41Aだ)
ので、通路側の人の上を通って水を受け取る
のは少し、緊張してしまうのである。
なぜかって、それはどんくさいからである。
人間にとって給水は本当に大切な仕事である。
栄養や医学的なことは私は全く知らないし
日本では妻によって一汁三菜をきちんと
摂らせて頂くにもかかわらず、いざ南国の
滞在が始まれば、朝ごはんを意味なく抜いて
コーラとポテチのプールサイドのブランチが
標準仕様の休日を過ごすような私などが
給水の是非をいうなど根も葉もないが、
水をきちんと飲んでいれば体調は崩れない。
なので飲みたい時に飲めるように準備だ。
滞在先が寒いことがあればお湯を入れる。
★3 休息について
出国ゲートの13などの近くにある
窓際でゆったり横になれるシート。
あれは午前のフライトであれば最高に良い、
日向ぼっこだ。ここで携帯の充電をして
リュックの中から薄い布のバッグを出して
フライトの間だけ使いたいものの選出、
(本、PC、iPad、MP3プレーヤーなど)
購入したお土産が荷崩れしないような対処など
フライト時間を十分に生産時間に充てられるよう
最後の準備をするのである。
オフラインの時間にレバレッジをかける
意味で、または空港で起こるちょっとした
発見やハプニングなどを紹介するFacebookの
投稿などもここでさっさと済ませてしまう。
いつと行ってきますと言って行きたいのだ。
空中で飛行機に何かあれば、また到着直後に
いさかいに巻き込まれたら、最悪の場合
人生はそこで終わる。行ってきますの言葉や
最後まで旅を楽しんだ足跡を残したいのだ。
飛行機は99.999%落ちない。それは事実だ。
さぁ、ここまで来たらフライトを楽しもう!
考えてみて欲しい。フライト時間は宝だと。
子育てをして、仕事をして、趣味を持って
やってみたいことも会いたい人もたくさんの
充実した毎日から抜け出して、目も手も耳も
全て自由に使える数時間を空の上で持てるのだ。
邪魔されることはなく、通信もない。
寝るだなんて、わたしにはもったいない。
夜間フライトなら寝るが。仕事で行くなら
基本的には体調重視でデイフライトだ。
★最後に
ここまで関西空港の利用手引きを記録したのは
2019年4月1日の10:00ごろから12:00ごろ。
わたしの空港利用術、として。荒いけれど
覚えている限り細かく感じたことや教訓として
自分の中に残っていることを文字にした。
あとは旅に出る誰かにとって、
その言語化された私の旅人としての生き様を
受け取ってやってみたり、是非を探求したり
好きに使って頂ければこの2時間に価値は
どんどん後からついてくるのである。
空の上にいること、自由でいること。
そして急ぐところはとことん急ぎ、
気をぬくところは全くの無になってリラックス
することなど、旅の多い技術者たちへ
何か一つでも学びが継承できれば幸いだ。
最後になったが、私はこのことを共有したい
反面、人と旅をするのは今も大の苦手である。
誰かと一緒に出張だとしても、できる限りは
個人行動としてそれぞれやればいいと思う。
空港待ち合わせ、挨拶、ではまた。
ゲートで会いましょうが基本だ。
理由は述べてきた通り、最速でゲートまで
行きたい、と挑戦する気持ちがあるからだ。
ゲートまで競争ね!でもいいかもしれない。
これからこれを読んだ誰かと旅をしても
ただ黙って人の動きを観察したり、ふと
いなくなって水を取りに行ったりするだろう。
人に対して愛はいつもある。しかし
自由は手放さない。それが私だ。
繰り返すが、愛はある。ご容赦願いたい。