0235_問題解決をしに行くこと
エンジニアの海外出張はすなわち
問題解決をしに行くことだと思う。
私は問題解決をするのが好きだ。
問題が起こることは避けたいが
問題が起きて人が困っていると
何かしてあげたくなる性分だ。
それが流れの中でキャリアとつながって
エンジニアになれた。更には個性として
人の言うことを無心に従うことよりは
時間をかけてでも本質を見極める努力をし
最も良い行いをしたいというこだわりを
(若く愚かな頃から)持ち続けていたため、
嘘がなく答えが明確で繁栄の一途を辿る
ものづくりの世界は性に合っている。
私が自分の過去を振り返って断言できるのは
ものづくりに向いている人は、常識的な教育を
受け、甘えがない人で、ものづくりに向いて
いない人は甘えがあって好きなことに
具体性がない人だと思う。私の過去は本当に
ろくでもない甘ったれた男だったのだ。
しかし今は違う。成長した。
曲がりなりにも責任ある海外出張を会社から
任せてもらえるだけのエンジニアになれた。
わざわざ遠くまで足を運んで、問題と
真っ向から向き合うのだ。気晴らしの旅行でも
自分探しでも、会議への参加もない。
問題がないところへエンジニアは必要ないし
問題さえあればエンジニアはどこででも
食っていける職業だ。そして大半の人が諦める
物理の世界、腕に技術をつける世界に
どっぷり浸かって頼りにしてもらえるのだ。
生きていて問題がないことなどない。
あなたの口の中の歯間に意図せぬゴミが溜まる
洗濯物を綺麗にたたんでも、しわができる
スマートフォンの電池消耗が不意に早い
言い出したらキリがないがこれらは問題だ。
何も使っているシステムがダウンしたり
水漏れで床が水浸しになることだけが問題ではない。
問題は探せば永遠に見つかる。
そしてそれらを精神的に乗り越えようとする
には限界がある。技術的に乗り越えるべきだ。
そして私のような種の人間は仕事を持てる。
野菜や果物のように刈り取るのに時間や
人手が必要ないのが問題のいいところだ。
自然発生してどこででも収穫できる。
自分の頭と体だけでは何でもできるわけでは
ないが、うまく相手や周りを巻き込んで、
大きな問題に大勢で向き合って改善して
あの人のおかげでした、と言ってもらえるよう
いろんな街で問題と真っ向から戦いたい。