ガツンとゆるい所感

機械工であり、二児の父であり、世界20カ国で遊んだり仕事した旅人がお送りする、仕事や生活での気づきや学び。毎朝7:30に更新していき、1000件を目標に記述を残します。

0247_日系企業のリーダー研修

日系企業を支援する立場である、

JETROが開催した勉強会に、エンジニアとして

大先輩、立場としては同僚にあたるマレーシア人の

技術者の方が参加された。

 

どんな内容だったのだろうか気になったが

職人気質な方なので、敢えて聞くことはない。

気さくで接しやすい方だが、この手の

研修は特に好まれていない雰囲気がある。

 

しかし、思いがけず、その研修後の

「参加者の評価」という様式に私の意見を

記載したいとの申し出を受けたのだった。

 

これには面食らった。

私は、暇な時間にブログを更新するほど

"しなくても生きていける言語化"が趣味の人間だ。

 

しかし、英語力と、目上の方を評価することには

自信がない状態だった。結果的に約束の時間までに

提出ができたが、これがマレーシアの文化に

則した評価だっただろうかということは

最後まで疑問符を残す形となった。

 

評価についての質問項目は三つ。

Q1.貴方のリーダーがリーダーたる所以

Q2.貴方のリーダーの改善点

Q3.貴方の会社の改善点

以上である。

 

Q2.は特に時間を要した。

これが年上だろうが年下だろうが

使う言語が日本語だろうが英語だろうが

人の改善点の言語化は簡単ではない。

簡単かもしれないが、扱いは難しい。

 

例えば、片付けができないとか、

納期、時間を守れないというのは

わざわざお伝えする改善点ではない。

豊かになりたければ自分を律して行うものだ。

いい大人がいい大人に伝える内容ではない。

 

しかし経済は片付けができなくても

食べこぼしがひどくても、商品を乱暴にしか

扱えない技術者が平気で給料をもらっていても

しっかりと回っているのだ。

 

改善点として扱うのであれば、

今のところ80点以上の評価ができるところを

90点、100点に向かって進んでほしいという

息吹を伝えていきたいのが私の考えだ。

 

現在部下を持つことはないが、

将来誰かの上司として部下を評価する立場と

なれば、自分はそのように良い点を伸ばすことに

注力したいし、基本的なことは口を出したくない。

それは本人が自分で磨くものだ。

万事徹底は人に課されるものではない。

 

さて、そんなことを考えた結果、

私がQ2の回答として用意したのは、

「仕事が集中しすぎているので、簡単な

在庫管理や現場の整理整頓などは若いリーダーに

段階的に一任していけば良いのでは」

というものである。

※私はこの若いリーダーには含まれない。

 

どう作用するかわからないが、いつも仲良く

仕事をしていない大先輩を、勇気を出して

評価したし、会社の改善点も具体的に3つ挙げた。

 

これがよく作用してお互いがもっと

長所を伸ばし美しいものづくりができるよう

平素自分にプレッシャーを与えていきたい。

0246_旅行の報酬は旅行

仕事の報酬は仕事である。

ソニーの創業者の一人である、井深大氏が

残した有名な言葉であるが、私はこれについて

当てはまってカッコいい人間は2種だと思っている。

 

・20代前半までの闊達な勤め人

・年齢問わず、事業主の人

 

それ以外の人は、役人なのか勤め人なのか

課されたものをクリアしたらまた何かを

課されるという、いわば主従関係だ。

 

業務日報の所感でかっこよく仕事の報酬は仕事。

と書いている同世代の同僚を見て、

志士として恥ずかしくないのかと思う一方

私も口には出さないが同じ境遇だと感じた。

 

私の、ガツンとゆるい所感はこうだ。

"旅行の報酬は旅行である。"

 

今の仕事の何が一番気に入ってますか?

ともし聞かれたら、エンジニアであることや

待遇や、古風で自分に合った社風、粋な仲間

などではなく、旅行の報酬に旅行ができること

と答えるだろう。これは事実だ。

ほっぺたをつねって痛いので夢ではない。

 

私は仕事で1週間から10日間ほど出張する。

その間は本当に苦しい時もある。食事面、

衛生面、仕事量、異文化、不確実性…などが

長い期間に渡って仕事の安直な成果の邪魔をする。

たとえば輸送中にネジ一本緩むと問題に。

機械が扱う商材にダメージがあれば問題に。

枚挙にいとまがないほどの問題と向き合う。

 

その間は家族ともまともに連絡が取れず

また電波がない田舎では助けを求められない。

 

しかし、その出張の後には土曜や日曜に仕事を

した分の代休が取得できるのだ。

 

これを使って私は平日も旅行をする。

体力の回復には時間がかかるため、いつまでも

このキャリアが続くとは考えられないが

海外で暮らす家族との絆を強固なものにしたい

私と、私がしたい旅行、そして家族にとって、

どこか楽しいところへ連れて行ってくれる父の

存在は、旅行ということを日常によく考える

これからの世代の生き方と合致している。

 

一箇所にとどまって、そこがたとえば京都市

ように世界中から優秀な人が集まり、知恵や

技能を共有し合えるところだとしても、

自らが自由に外に飛び出す刺激には勝てない。

 

旅をするかしないかは個人の裁量だが、

事業家にせよアスリートにせよ、勤め人にせよ

一流と称される人は皆旅が必須だと思う。

その旅がチャンスを潰すものや、嫌な機会で

あっては、自由な世の中なのにもったいないし

外に出て反省することは自分の資産になる。

 

旅行の報酬は旅行。苦労を伴う技術者の旅行と、

自由で人生を彩る一個人の旅行。これをうまく

織り交ぜて人生を豊かに。見識を広め続けたい。

0245_夢と逆境について

仕事一徹で出張したり腰を痛めて

病院行きになったり、家では疲れ果てた

妻とお互い苦労が多いことを嘆いたりして

"海外でバリバリ働く"という夢を叶え

忙しさに感謝しつつも、実際は疲労

体から抜けていく暇がなさ過ぎて辛い日々だ。

 

経済はギャップが富を生む。

これは私の信条となっている。

 

人が満たしてほしい要求と、

満たせる能力を持つ人物に限りがあるから

完全にマッチングした人物は富を得る。

 

私は金額的には大した富ではないが、

海外でエンジニアとして活躍する人材が要る

という会社の欲求と、私の能力がマッチして

家族同伴での海外駐在という夢を叶えた。

 

ところが夢は叶えたらそこからが本当の戦いだ。

叶えた喜びを失速させないよう更に研鑽し続け

また時間や体力などで投入する値も増える。

 

そこで嘆くのは自由だが、負けてはいけない。

自分で課したテーマの中で戦っているのだ。

 

ラソンをやると決めて練習をして選手として

登録して、大会に出るために選出されて

大会の途中で"この勾配は辛すぎる"とか

"想定していたよりも風が強い"とか

嘆いたところでゴールは近づいてこない。

 

それよりも、"この勾配をどう乗り越えれば

体力消耗せずに済むか。風が強い場合を想定して

普段の練習に取り入れられるメニューは何か"

など、予想外や逆境に応じた準備を

していくことが「夢を叶え続ける努力」となる。

 

しかし本当に、逆境や想定外は多くある。

それは夢を叶えたとか叶えてないとか関係ない。

 

逆境も想定外もない世界に住んでいるとしたら

それはおそらく人との関わりや社会・経済との

関わりが持てていない状態と言っていい。

 

「何らかの、今できていないことだが

将来はそれができていて、それが自分や周りを

豊かにできることで自分がやりたいことだ」

というのが夢の性質だと私は考える。

 

なので、叶えたい夢を見た時点でそれは

"現在出来ていない"という逆境なのだ。

 

誰も、"明日も昨日と全く同じ通勤や仕事を

繰り返したい"と夢見ることはないだろう。

未来はそもそもが、読めないものである。

 

逆境を楽しむには、逆境の場数を踏むのが

最も有効な手立てだと思う。したがって、

小さく簡単な夢でも良いから、それを叶えたい

という願望を持ち、行動し、逆境を感じ、

そして叶えるという循環を多く持つべきだ。

 

誰もが逆境は好まない。

しかし誰もが夢を叶えたい。

 

どちらをどう捉えて行動できるかで

自分のマラソンとの向き合い方は決まる。

0244_病院での待ち時間

f:id:DAZAIFIC:20191115141818j:image

 

マレーシアの工場勤務では

毎週金曜日に2時間の昼休みがある。

 

これはイスラム教徒のためのお祈りの時間だ。

中華系・インド系・日本人たちはこの2時間

祈ることはなく、何をしても良い。

 

私はその時間を使って病院へやってきた。

そこで不意に起きた出来事を記録する。

 

昼の診察は13:00からだと聞いていたので

12:30に診察の受付をすべく、上司に許可を

もらって、(祈る人たちで)渋滞が始まる

12:00よりも前に職場を出発し、12:00過ぎに

病院へ到着した。保険適用に関する様式に

記入するなど受付を完了させ、Dr.を待ち始めた

のは12:10ごろだった。50分待つが仕方ない。

ところが、12:10に受付をしてもらった方が

13:00に私の名を呼び、私へ言ったのは、

「Dr.は14:30に来る」ということだった。

 

なぜ50分前に受付した時に言ってくれなかった

のだろうとやや不満に感じるも、別日で約束を

取っても同じような齟齬があることを見込み

再度上司へ許可を頂き、そのまま待つことに。

 

幸い、軽度の腰痛のために来たことで

緊急を要する症状ではなかった。

しかしそれにしても1時間半の待ち時間は

長すぎる。どうしようもなく長いのだ。

 

グランドフロアのスタバへ行ってもよし、

座って寝てもよしと言われたが、病院の敷地内は

広いので無駄にあちこちへ動く気はしない。

椅子に腰掛けても1時間半も寝られない。

 

そこで、機転をきかせて受付の女性に

「横になって寝られるところはありますか」

と聞いてみたのだ。添付の写真は、その後に

用意してくれたベッドだ。空いている診察室が

あったのでここで寝ていいよと言ってくれた。

 

そこで私は14:30が来るまで、じっくり寝た。

思いがけない昼寝の時間は薬よりも良い。

 

その後は診察や薬の処方などが滞りなく

行われたが、それでも全て終わったのは15:30。

 

診察を相談した際に上司に

「それなら午後休暇を取りますか」と

言われ、診察だけだから要らないと言った

自分は浅はかだった。ここは日本ではない。

 

受けた医療やサービス全体にはとても

満足しているが、やはり時間の流れはゆるい。

 

日本の電車が遅れないことをマレーシアの

人間たちはとても不可思議に思うようだが

全ての要素が時間通り働き、"1秒の遅れもない"

というプレッシャーの中で客も担い手も

生きている日本人だからなし得るのが

あの電車やバスの時刻表通りの運行なのだろう。

 

同僚たちへ14:30には戻るよと伝えて、

実際は16:30だったのは苦い思い出になったが

アジアを知り、日本を知る。という意味で良い

機会になった。時間読みの際、東南アジアでは

半日ほどプラスで考えるのが良い。

0243_病院が好きになった話

マレーシア駐在歴が8ヶ月になった。

 

この8ヶ月で日本にいれば経験できなかった

だろう機械の組立・調整・納品の責任者の

仕事を何度も経験でき、自分はとても成長した。

 

また多文化のマレーシアで多様な職業観を

もつ愉快な仲間たちと切磋琢磨することで

会社だけでなく仲間にも何かしらの好影響を

あたえることができたと感じている。

 

戦いはまだまだ続く。体を壊してはならない。

しかし今回扱うテーマは、「腰痛」だ。

腰痛を持ってしまった。靴下を履くのも辛い。

 

その腰痛の悩みをブログで露呈しても仕方がない

ので今回はマレーシアの病院に行ったことを記録。

 

私は、病院が嫌いだ。

 

理由は元気がない人の醸す空気を感じ取って

元気が余計になくなることが嫌だからだ。

これは子どもの頃からのことで一貫している。

 

ドラゴンボール孫悟空が注射が嫌いという

シーンを見て、スーパーヒーローでも病院を

嫌っていいのだなと6歳かそこらで自信を持って

病院を嫌ったことを今でも覚えている。

 

日本の病院は、私の少ない経験談だが、

老人が多く、列に並ぶ必要があり、医療費は

決して安くない。健康ならうまい飯が食える金額を

言われるがままに支払わなければない。

 

その点、マレーシアの病院は違う。

まず駐在なので、会社が加入してくれた保険の

負担範囲(カバレッジ)内であれば無料で医療を

受けることができる。そして、何より病院では

わかりやすい英語が使われて、勉強になる。

 

元気のない年寄りばかりではなく、

幅広い年齢層の普通の人が来ている。

本当に申し訳ないが、私が仕方なくかかっていた

地元の総合病院は本当に暗い場所だった。

ここはなぜか病院なのに活気がある。

今回世話になったのはSubang Medical Centre

という総合病院である。LED照明は明るく

スタッフも多く、システマチックで無駄に

長く待つ必要はない印象を受けた。

 

また、腰痛でかかった中華系の先生もまた

その腰痛の根源が骨なのか、血管なのか、

骨と骨の間の椎間板なのかを模型を使って

分かりやすく説明して下さり、その症状だと

体重の15%以上の荷物は持たないようにと

いう具体的な指示もして下さった。

 

医療に従事する人でない限り、医療の現場とは

かなり遠い世界のように聞こえて仕方がない。

しかし、ちょっと体調が悪いという人が

体のトラブルシューティングをするという

ありふれた場所が、病院だ。

 

英語を学ぶ上でこれほど必要な単語や表現を

続け様に聴ける場所は少ないと感じる。

お医者さんは心配ないよと言ってくれるし

秘書の方は予定を合わせるのに奔走して下さり

カウンターの方も無駄や失敗がないように

細心の注意を払ってこちらに質問をしてくれる。

 

体を壊さないのが成功の第一要件ではあるが

頑張って少し体を壊すこともあるだろう。

そんな時に病院での時間を有り難く感じられるか

どうかはその人の素養にかかっている。

 

陥れようとする人はきっと少ないはずだ。

ならば可能な限り彼らを信頼し、悩みを解決し

更には従来よりも健康意識を上げていくことで

加齢や過労からも教示を受けることができる。

 

まずはゆっくり休む時間作りこそが

忙しいエンジニアにとって重要事項だろう。

0242_息抜きとして働くには

11日間のタイ出張が終わり、仕事は

大きな仕事の谷間、少し平和な時期が

流れている。この2週間で与えられた仕事は、

もう熟練している仕事だ。なので気が楽だ。

 

私は慣れた仕事はすぐに退屈に感じ

新しく難しい仕事をやりたくなるタイプだ。

 

マレーシアへ赴任後は、全てに挑戦のある環境で

挑戦するだけでなく責任の範囲も大きい。

 

それが何ヶ月も続いてきたので、その重圧と

孤独感などで少し気が病んでいたことに気づく。

 

とはいっても仲間も会社もかなり後方支援を

してくれるため、いつも放ったらかしではない。

 

今回息抜きとして働くというタイトルにした。

この2週間の仕事は息抜き程度の難易度で

悩む必要がない。それは本当に気が楽である。

 

これなら息抜きのように出社して、

出来ることをして、評価もされる。

本当に誰でも簡単に出来る仕事ではなく、

自分なら熟練しているから悩まないという仕事だ。

 

この熟練領域を増やしていくことで、

やがては仕事そのものに悩むことも焦ることも

ストレスや孤独感に苛まれることもなく

息抜きのように仕事ができるだろう。

 

今はマレーシア工場勤務のエンジニアとして

8:00から20:00まで拘束されることが通例だ。

これがいつかは時間的な拘束時間が減り、

自分が苦心して体得してきた経験を共有し、

工場全体の生産性向上に寄与していきたい。

 

与えられたからやるというだけのスタンスでは

遠く美しい未来の世界は見えてこない。

今やっていることの熟練が見込めた先には

更に種類の違う難しい仕事へ臆せず挑戦し、

それが慣れてくる頃を見越して更に先の目標を

設定する。ものづくりを担うエンジニアとしての

私のキャリアにはこれからもこの循環が続く。

 

本当に苦しく悩ましい時には、

それと向かい合って逃げないことだ。

 

苦しいからといって息抜きに逃げてしまったら

その種の人間としか仕事の同期が合わず

結局非効率で甘えた仕事を持つことになるだろう。

 

甘えを経って、自分を律するのだ。

今日何分間の仕事の無駄があったかを

振り返るだけでもかなりの成長は見込める。

0241_VOICYへの道のり

僕にはSenior Engineerという箔がついている。

 

ニートから派遣社員になって、英語を勉強して

中小のメーカーに転職して、そして丁稚のような25代半ばからこの10年で成長した。

そして嬉しいことにまだ燃え尽きてない。

 

やりたいこともあるし、社会のためにやった方が

いいことも少しずつ見えてきている。

しかしそれを労働集約的にやるつもりはない。

 

発信するなら、てこ作用を持たせて

情熱的に人を導きたいが、自分の労力を抑えて

永続的で多目的に活用してもらえる着想を

目指したい。そして、2019年の11月現在

VOICYが最も有効だと感じている。

 

PodcastSpotifyもラジオトークもあるけれど

僕はビジネスと技術の人間なので、一番聴いていて

安らげるプラットフォームはVOICYだ。

これからも躍進してほしいし、パーソナリティ

として自分もその一翼を担いたい。

 

今は気軽にできるラジオトークでチャンネルを

開設して、話す練習を始めている。

ブログ1000件の目標はあくまで目標ベースで

自分が豊かさを手に入れられるなら他のチャネルに

自分を置くことも有効だと感じている。

 

きっと、思ったように世界は動くし

ありたいように過ごしていれば誰もが

それを受け入れてくれる。臆することはない。

 

11日間のタイ出張で、旅行の話は音声メディアで

話す方が楽しさが伝わると感じたので、

まじで伝えたいことははてなブログにて。

声で伝えたいことはラジオトークにて。

その次に来たる機会としてVOICYのチャンネル開設。

 

その後は機械工として成熟を迎えた先に、

ものづくりを担う日本人に気骨を持ってもらう

ように、自分の不屈の精神をメディアに

受け入れてもらって。好き放題話したい。

 

まずはブログもラジオトークも、

定期更新できるようにうまく時間を使おう。