0157_東南アジアの田舎のおっさん
いつもいつもまじめに記録しているが
24時間まじめでいることはない。むしろ
気が抜けている時間も沢山ある。
東南アジアで気をつけないといけないことは
日本で本来持ち続けてきた緊張感の手綱を
離してしまい、現地化(大和魂が劣化)してしまう
ことであると私は考えている。
といいながら私はもうダメだ。
具体的に、何がダメかということを
身の回りに起きている事象から紐解きたい。
東南アジアの田舎のおっさんには
上半身裸で過ごしている人が一定数存在し、
そのおっさんは、見ていると動物のようだ。
・視線を送っても全く目が合わない。
・ぼーっとしていて基本的に座っている。
・宿泊業や飲食店のサービス施設入口にいる。
まぁ、ざっとそんな特徴を持つ。
それがどうしたのかといえば
それがどうもしないのが今回のテーマだ。
私はもうその種のおっさんを見かけても
驚かなくなってしまったのだ。おそらく
始めて海外旅行をした純日本人ならば
「上半身裸でぼーっとしてる人見たよ」と
まるで野生の象を見たかのように感じるだろう。
だが、象と同じで見た目が印象的でも
日常の中によく発生する生き物となると、
とくに驚くことはなく、いるな。と気づく
程度の感覚になってしまうのだ。
野生の犬を見るのと、ぼーっと座っている
上半身裸のおっさんを見るのとは私には
あまり感覚的な違いがない。
黙っておとなしいおっさんならそうだ。
しかし何か話しながら歩いている上半身裸の
おっさんは、吠えている犬のように
急に注意して見ることになる。
何時から着てないんだろう、昼間だけ?
脱いだんだろうか?元々着てないんだろうか?
服持ってるんだろうか、など疑問が湧く。
タイ出張初日に現れたおっさんはかなり
印象的だった。出張先の工場で不具合対応して
いると、電気的な問題があると確認し続けた
結果、なんと建屋に接地工事がされておらず
(日本でこれをやると電気屋として失格)
来てもらうことになった電気技師のおっさんが
服は着ていたがかなりパンチの効いた
おっさんだったのだ。特徴は、ぽってりと
膨れ上がったお腹にベートーベンのような髪型、
前歯が二本ない。くわえタバコで現れた。
タバコを吸い終わったらお客さんの工場で
タンを吐いた。メガネがよごれなのか
真っ白になっていて目玉がよく見えない。
というような印象的な出で立ちでかつ、
英語の発音もかなりクセの効いた方だった。
殆ど英語で話さないが、唯一と言って良い
だろう英語での言葉は「アース(地球)」だった。
(接地、という意味で使われる電気用語)
この発音が何回聞いても「ア‼︎」だった
「アー」でも「アッ」でもなく、ア‼︎。
おそらく「接地工事が完了した」と
言いたかったんだろう、私達に近づいて
「ア‼︎ア‼︎ア‼︎」と言ったときは本当に
動物じゃないだろうかと感じたほどだ。
更に、工場に到着した頃はとまっていた
アロハシャツのボタンが、下から2個外れて
お腹がチラホラ見えている状態に変わっていた。
ボタンの作りがうまいこといってなくて
外れてしまうのに加え、着ている人間も
ゆるいので自然に脱げていくんだろうな。
というのが今回の全くとりとめもない
がつんとゆるい所感である。業務日報の作成や
仕事で経験したことの資料化など、
出張先の就寝前時間は本来こうした
仕事の予習復習に充てることが多いのだが
たまにはいいか、と想い記録に残してみた。
何度か書き残したがこれは将来息子が見て
父の偉大なる旅の生き様を自分の人生の糧に
して欲しいという趣旨がある。
息子よ、ゆるく生きてもいいが、大和魂を
忘れることのないよう生き抜いて欲しい。