0177_子どもたちの日本語教育
マレーシア勤務の機械工33歳所帯持ち。
ハリラヤの休暇を利用し現在一時帰国中。
単身赴任をしていて普段気がかりなのは
我がことよりもやはり家族のことである。
特に妻にはかなりの負担を強いており
私には息抜きがしやすいよう、家計簿の上で
自由度を増やしてあげることしかできおらず、
人手が足りないのはお金では解決できない。
それでも妻は4歳の娘と0歳の息子を立派に
成長させてくれているので、一時帰国の度に
合掌して感謝の気持ちを伝えたいほどである。
実際感謝の気持ちは伝えるが合掌はしない。
さて、妻の頑張りは私がデザインしたものでなく、
あくまで妻自身の着想と努力なので、今回は
私が行った一つの種蒔きについて記録する。
齋藤孝さんの「1分間速音読ドリル」という
致知出版社から出ている子ども向けの教材。
2年前に購入していたものを、昨日4歳の娘に
少し早いが、書庫から出してきて与えたのだ。
(書庫と言っても、雑多に服や絵本が格納された
収納棚を引っ越し準備で解体したので、忘れた
頃に出てきただけである。悪しからず。)
名著の一部を1分間で音読できるよう
細切れに編纂したもので、ドリルたる所以は
1分間で読めるよう、タイムを記録する枠が
それぞれの文章の横に設けられている点である。
私個人はこの手の教育熱心な扱いを
親から受けたことはなく、小学校の夏休みの宿題は
やりたくない宿題は最後までしないタイプだった。
休み明けに先生に怒られたら答えだけ書き写して
提出する、情けなく腕白な小学生だったので
自分が偉そうに子どもにやらせる義理はない。
しかし妻は小学生の頃、宿題は夏休みが
始まる前に日記以外は終えて、夏休みは
読みたい本をできるだけたくさん読むという
(結婚するまでそんなこと知らなかったが)
勉強を好んで抵抗がないタイプだったようで、
私が購入した速音読ドリルに感銘を受け、
いいやん!やろう!とやる気を見せてくれた。
私が胃腸風邪で、予定した外出が無しになり
かなりのフラストレーションが溜まった状態の
娘だったが、妻が始めてくれた速音読ドリルに
遊びの性質を感じたのか、初めて割とすぐに
のめり込んでタイムを記録してもらえることに
楽しさをあらわにしてくれた。
といっても4歳である。このドリルは小学生対象
と書いてあったので、正直まだ気が早い。
目標15秒の一個目の節を、最初の挑戦では
2分以上かかっていた。7回目の挑戦後には
52秒まで縮めることが出来たが、まだまだだ。
私には、(私ならやりたくないというバイアスが
強いため)自分が楽しく継続させる力に乏しいが
妻にうまくアウトソースすれば私は何もしなくても
妻は娘とともに教育の成果を享受できるだろう。
種蒔きをした側の利は、あとでうまくいった時
その利を自分も一緒に喜べる点である。
次の一時帰国は、数ヶ月先になることが
見込まれており、そうなると私も家族も
再会の日まで皆が努力を続けることとなる。
せっかくなら、勉学に励んだ姿で以って父を
喜ばせてほしいものである。激しいエゴだ。
しかし種蒔きとはそういうものでもいい。
芽が出ないことなど、ざらにあるのだ。
楽しみは何かしらの形で次につながるので
この機会に上手くいかなくても、娘が小学生に
なった頃にはきっと芽を出して花を咲かせて
くれると私は信じている。
美しい日本語に触れることは日本人として
一番大切にすべき生活習慣の一つだと
私は考えている。こんなブログで何を
誰に訴求できるのか判然としないが
「1分間速音読ドリル」は教育に力を入れたい
方にお勧めしたい子ども向け教材である。