ガツンとゆるい所感

機械工であり、二児の父であり、世界20カ国で遊んだり仕事した旅人がお送りする、仕事や生活での気づきや学び。毎朝7:30に更新していき、1000件を目標に記述を残します。

0314_キャリアが嫌か仕事が嫌か

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仕事が嫌になる時が必ず誰しも、ある。

忙しさ、うまくかない、他が羨ましい…

それは、"仕事"を一括りにする言葉のあやだ。

 

朝早く起きるのが嫌なのと、仕事に行きたくない

のとは、実際のところは違うことに気をつけたい。

 

朝早く起きられない技術的・精神的甘えと、

仕事で発揮できるパフォーマンスは異なる。

朝10時出勤になったら仕事が好きになる、

それなら、朝が苦手なだけではないか。

 

体が健康で、パフォーマンスが良い時人は

きっと仕事が嫌だとは思わないだろう。

 

さらには、上司が嫌だ。通勤が不便だ、

最近ではリモートの環境は働きにくい。

など、"社会に貢献していく仕事の目的"とは

全く関係のないものにも、この

「仕事が嫌だ論」は通じてしまう。

 

なので私からの提案として、

 

・キャリアが嫌なのか

・仕事が嫌なのか

 

これを区別して、自分で退路を断つつもりで

考えてみることをお勧めする。

 

私の最大の目標は、世界のどこにいっても

技術力が通用する日本の(機械屋としての)職人

になることだ。これを可能にするのは、

他でもない、私の"キャリア"だ。

 

世界で活躍する職人にはもうなりたくない、と

思った時からキャリアは変化を必要とする。

 

だが、嫌な仕事、はたくさんある。

他人の失敗に気づかず出荷した尻拭いを、

(自分でできずに)誰かに任せることになった時、

あまりに短納期で回ってきた仕事で、

周りは暇そうにしている時。など、

何か相対的に判断して"仕事"が嫌になる。

 

しかし自分で自分を顧みるのだ。

そのキャリアが嫌なのか、と。

その先には闇しか待っていないのか、とも。

 

機械屋としてのキャリアは時に、年功序列

非常に通じるところがある。新しいシステムや

トレンドをうまく捉えてついて行きつつ、

古くなっていく機械のケアも忘れない。

 

ITや芸能と違うのは、私の作り出した機械たちは

長く動き続けるため、古いからダメだということは

なく、むしろ古く安全に客先で使われる機械ほど

多く雇用を生み、機械が価値を生み、富を生む。

 

売ったら食べられておしまいのキャンディを

作っているのではないということだ。

 

その"キャリア"そのものが、私を高いところから

見下ろし、私が高みに登っていくのを

見ている気がするのだ。だから仕事が嫌な時

ほど、この難局を変えることでまた視座が高く

なると。はっきり自覚している。

 

結論、仕事はたまに嫌になる。

しかし、自分のキャリアは自分で面倒を見て

遠い未来にありたい自分へと、自分を近づけて

いるのだ。他人から自分のキャリアをとやかく

言われたとしても気にする必要がない。

 

どうしても先行きが見通せなくなったとしても

私が生み出した機械はものを言わず今日も

明日も世界で働き続けているのだ。

 

私が締めたネジの数はもはや1万とか10万とか

いうレベルではないし、作り出して出荷の責任を

負ったシステムの総額は、どんな高級車を

並べても比にならないほどの価値がある。

 

責任があり、そしてやりがいが数値化できる。

それが私が好む機械屋としてのキャリアだ。

 

売ったのと作ったのとでは、言葉にできない

苦労や分野が圧倒的に違う。海外営業も、

海外での技術監督、自らが作業するのも、

不具合があってお詫びとやり直しに海外へ

飛んでいくのも、全て経験している私がそう

感じているのだ。経験に尽きる。

 

その経験の多くは、「嫌な仕事」がもたらすのだ。